#include <sys/socket.h> #include <netinet/in.h> #include <arpa/inet.h> int inet_aton(const char *cp, struct in_addr *inp); in_addr_t inet_addr(const char *cp); in_addr_t inet_network(const char *cp); char *inet_ntoa(struct in_addr in); struct in_addr inet_makeaddr(int net, int host); in_addr_t inet_lnaof(struct in_addr in); in_addr_t inet_netof(struct in_addr in);
glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):
inet_aton(), inet_ntoa(): _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
inet_addr() 関数は、インターネットホストのアドレス cp を 「数値とドット」記法からネットワークバイトオーダでのバイナリ値へ 変換して返す。引き数が不当ならば INADDR_NONE (普通は -1) が返る。 この関数は直前で説明した inet_aton() に対して、時代遅れなインターフェースである。なぜなら -1 は正当な アドレス (255.255.255.255) だからである。 inet_aton() の方が、エラーが返ることをすっきりと示すことができる。
inet_network() 関数は、 「数値とドット」記法の文字列である cp から、 インターネットアドレスとして使用できる数値を、 ホストバイトオーダーで取り出す。 引き数が不当なら -1 が返される。
inet_ntoa() 関数は、 ネットワークバイトオーダでのインターネットホストアドレス inを 「数値とドット」記法へ変換する。文字列は 静的に割当てられたバッファへ返るので、 もう 1回この関数を呼ぶと文字列は上書きされる。
inet_makeaddr() 関数は、ネットワーク部 net と、 そのネットワークの中でのホストのローカルアドレス host をくっつけて、 インターネットホストのアドレスを作る。返り値はネットワークバイトオーダ、 引き数 host、net はホストバイトオーダである。
inet_lnaof() 関数は、インターネットアドレス in のローカルホスト部を返す。この返り値はホストバイトオーダである。
inet_netof() 関数は、インターネットアドレス in のネットワーク部を返す。この返り値はホストバイトオーダである。
inet_ntoa(), inet_makeaddr(), inet_lnaof(), inet_netof() で使用する構造体 in_addr は、netinet/in.h で次のように定義されている:
typedef uint32_t in_addr_t; struct in_addr { in_addr_t s_addr; };
i80x86 でのホストバイトオーダは LSB first (リトルエンディアン) だが、 インターネットで使われるネットワークバイトオーダは MSB first (ビッグエンディアン) である点に注意すること。