なかのにっき

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hns - 日記自動生成システム - Version 2.19.5

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1999年10月11日(月) [n年日記]

#1 [JM] 今日の commit

util-linux mount.8 の修正分と、 なぜか util-linux の script.1 :-)

#2 [JF] PostgreSQL-FAQ

upstream が html と txt の両方、というルールは初めてだったので、 ちょっと苦戦。おかげで INDEX の生成あたりとか、 ずいぶん Makefile を辿って読むことになった。 いやまあ、勉強になったからいいんだけど(苦笑)
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1999年10月12日(火) [n年日記]

#1 [LDP] 最近の ldp-discuss

おおむね平和。 comp.os.linux.announce への LDP 文書の自動ポストが再開予定の模様。

#2 [book] 「ゲーデルの哲学」高橋昌一郎 (講談社現代新書)

だれでも名前「だけ」は聞いたことのある「不完全性定理」の解説書。 「すべての (正常な) 数学システムは、自己の無矛盾性を証明できない」 という言葉の裏側にある概念・イメージを、 「アナロジーとパズル」を利用して非常にうまく伝えている。 わかった気にさせてくれる本だった。

以上の内容が一章。以降、歴史的背景、不完全性定理の哲学的な意味、 ゲーデルによる「神の存在証明」、不完全性定理と理性の限界、 と続く。いずれも exciting な内容で、特に最終章は (本来の意味での) 人工 "知能" の可能性や人間機械論に踏み込んでいて興味深い。 ペンローズの最近の著書と通じるところがあるような気がする。

#3 学生実験〜

うう、えらいしんどかった...

#4 [JF] 今日の commit

Mail-Admistrator-HOWTO と Mail-User-HOWTO の翻訳作業に入る。 前者は恒例の分割作業方式として提案。 Status ファイル はこちら。今回はちゃんと改行が適宜入っているので大丈夫(謎)。

Mail-User-HOWTO の方はとりあえず 5k、 1/4 くらい終わったかな。

#5 [paper] 今日読んだ論文

S. Habenicht, et al.; PRB 60(4) pp.R2200 (1999):

(0001) グラファイトを 5keV の Xe+ イオンで叩き、 表面の粗さを STM で測定している。 表面の wave 構造の二次元波数ベクトルの転移に関する臨界角や、 ion flux による散乱因子 S(k) の k 依存性の変化 (小さいと Bradley と Harper の stochastic roughnening の式、 大きいと KPZ) などについて議論している。

H. M. Koduvely and A. Znagwill; PRB 60(4) pp.R2204 (1999):

SK 成長でのアイランド密度・サイズの発展に関する理論的考察。 アイランドからの atom の離脱を考慮に入れている。 アイランドのサイズ分布の発展をうまく再現した... と主張。

A. I. Oliva, et al.; PRB 60(4) pp.2720 (1999):

p-Si [100] に Au を蒸着、STM 観察してスケーリング測定。 S(q)-q (上と同じだな) の評価をして、高周波数 (=小さいところ) での傾斜 γ=4 となることを確認している。 ダイナミカル指数 β は 0.25。拡散 proper な成長を記述した 理論と一致するとしている。

Jong-Gul Yoon, et al.; PRB 60(4) pp.2839 (1999):

MgO を Si, GaAs, 溶融石英基板の上に aerosol-assisted CVD で蒸着、 スケーリング解析。α=0.87±0.02。

R. Kimura, et al.; JJAP 38(8B) pp.L399 (1999):

CuIn3Se5 への Na2S 添加効果。 stoicheometric な成長に成功したらしい。

#6 web 日記

色々なところでこの日記に言及してもらっているのは はっきりいって嬉しい :-) のですが、 職場のリソースを使ってることもあり、 日記上でのお返事は控えております。 ご容赦。
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1999年10月13日(水) [n年日記]

#1 [JM] 今日の commit

www/ 以下の統一されてない語句 (JM プロジェクト, JM project, JM Project) の修正や、言い回しの変更、m4 マクロ指定ミスなどを修正。 明日にはたまってるやつをリリースとして放出予定(笑)。

#2 水曜日は

duty のない貴重な一日。論文が進む :-)

#3 [JF] 今日の commit

Mail-User-HOWTO の sec.2 までおしまい。国内の MUA もいくつか紹介したいところ。
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1999年10月14日(木) [n年日記]

#1 [labo] 投稿論文

真っ赤になって返ってきた...(^^; 提出前に論旨が変わって、 ちゃんと refine できなかったツケが出ている。うぅ。

#2 学生実験

先週より楽だった。やっぱ慣れかしら。

#3 [paper] 今日読んだ論文

実験中に読んでいたのは秘密(笑)

R. N. Bhattacharya, et al.; APL 75(10) pp.1431 (1999):

Electro Deposition, Electroless Deposition で CIGS 膜を作る話。 後者の詳細はよくわからない。
The electroless method is based on short circuiting the conducting substrate to an easily oxdizable redox component (e.g., Fe, Zn) in the electrolyte bath.
だそうだが... 変換効率は ED で 15.4%, EL で 12.4%。高い。

G. Teeter, et al.; PRB 60(3) pp.1975 (1999):

van Hove のグループ。 LEED I-V による W 表面の原子緩和の評価。

E. V. Vakarin and J. P. Badiali; PRB 60(3) pp.2064 (1999):

adsorbate が存在すると, roughening transition の様子がどう変わるか。 転移温度の coverage 依存性など。

J. Wang et al.; PRL 83(3) pp.564 (1999):

ポリマーの表面粗さ X 線散乱で評価した。 いつもの「散乱ベクトル傾斜法」を使っている. (Wang さんは ANL に異動したらしい)

山本知之, 宇田応之; 応用物理 68(9) pp.1008 (1999):

DV-Xα による XPS, AES その他, 励起スペクトルの分子軌道計算。

奥村次徳; 応用物理 68(9) pp.1054 (1999):

「基礎講座 半導体への不純物ドーピング」 まとまっていてとても分かりやすい。

#4 [JF] 今日の commit

Mail-User-HOWTO の 3 章.
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1999年10月15日(金) [n年日記]

#1 [LDP] 最近の ldp-discuss

SGML sourcecode:

コンパクトな sgml 処理系はないのか、という話に発展してます。

Linux Wireless LAN Howto:

ldp-submit に投げたが反応がなかったそうで(^^;

FTP Access:

Poet さんがアクセス準備中。

#2 [JM] 祝リニューアル

* (http://www.linux.or.jp/JM/)

#3 [labo] 発注記録

#4 [book] 買った

クランシーのは前から迷ってたんだけど、 本屋 で残り一冊になっていたので買ってしまった. 外しの予感が(笑)

#5 [linux] mknmz の -F オプション

slink 付属の 1.3.0.7 では, -F オプションつけて ファイルからインデックス対象を選ぶようにすると、 prefix 置換がきかないみたい. 1.3.0.9 のに入れ換えたらなおった. ちゃんと namazu ML 見てないのがバレバレ...

#6 [paper] 今日読んだ論文

W. Hansch, et al.; APL 75(11) pp.1535 (1999):

SiO2, Si3N4 の XPS 測定. Si2p, Si2s, O1s, N1s 強度比を決定, 層状構造の組成分布の計算に応用.

H. -O. Mu:ller, et al.; APL 75(11) pp.1634 (1999):

島状構造の膜で、 Coulomb blockade デバイス *1 を実際に作ろうとしたとき、 1d デバイスでは効果が現れず, 2d デバイスでも ごく小さなもの効果しか現れないのはなぜかを考察した論文. 島状膜成長を MC シミュレーションしたところ, そのような都合の良い構造はなかなか現れない, ということらしい. マクロ的にはパーコレーションなども関連しそう。

S. Nakamura; JMR 14(7) pp.2716 (1999):

日亜化学の GaN ベース LD の Review.

M. D. Kriese and W. W. Gerberich; JMR 14(7) pp.3007 (1999):

indentation テストによる多層膜の付着力測定の理論. 多層膜中の応力伝播の話とか、光学膜の matrix 理論から 引っ張ってきてるところがあっておもしろい。

M. D. Kriese and W. W. Gerberich; JMR 14(7) pp.3019 (1999):

上記の手法を W/Cu, W/W, Cr/W 膜に適用した報告.

K. Robbie, C. SHafai and M. J. Brett; JMR 14(7) pp.3158 (1999):

蒸着時に基板をまわして, コイル状の微小構造を持った膜を作る話. MgF2 とか. 写真にインパクトあっておもしろい.

C. V. Thompson; JMR 14(7) pp.3164 (1999):

多結晶島状成長膜における, grain size や残留応力と 成長パラメータとの関係を議論した報告. ちゃんと読もう.

*1: 静電容量の小さな島が二つの junction に挟まれているようなデバイス
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1999年10月16日() [n年日記]

#1 [JF] 今日の commit

Mail-User-HOWTO の 4 章.

#2 風邪っぴき

起きたら咳が止まらんので自宅療養。

#3 [JM] 今日の commit

ml2cvs を拡張し、dist/script/pkgs.list と www/news.m4 にも 更新情報が書きこまれるようにした。

util-linux から reset.1, clear.1, fstab.5。

もったいないので e2fsprogs の shom さんのドラフトを リリースすべく作業をはじめる。 sec8 は手元ではだいたい done.
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1999年10月17日() [n年日記]

#1 [JF] Mail-Administrator-HOWTO

しまった出遅れた(^^;

#2 [book] 買った

広告批評は村上春樹のロングインタビューが載ってたので 買ってしまった (しかしおれってミーハーだなあ)。

#3 [labo] 論文の校正をする

内容はほとんど OK で、 英語表現の指摘ばかり. 修行がたらんですのう...

体裁に関するメモ:

Vacuum に投稿する論文では, citation は肩のせ, abstract の先頭には何も書かないが, これを LaTeX で行うにはそれぞれ すれば良いようだ. ただし後者は, 本来 "Abstract" の表示される領域が空白になるだけなのでマヌケにみえる. もうちょっといい方法があると思うんだけど...
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1999年10月18日(月) [n年日記]

#1 [labo] デジカメの顕微鏡アダプタ

* MDS 120 (http://www.kodak.com/US/en/digital/scientific/products/mds120/index.shtml)
というものがあるらしい。 日本のサイトには見当たらなかったので問い合わせてみた.

#2 [JF] 今日の commit

NFS-HOWTO の更新作業. まだ旧版の訳を貼っただけ :-p

#3 [LDP] 10/15-18 の ldp-discuss

Request for List archive:

にある.

Re: sgml-tools:

1.0.11 まで出たそうだが、反応がなかったり 登録した文書にも反応がなかったりで、 メンテナが嫌気さしてやめちゃったらしい(^^;

HOWTO submission:

9/27 に送った文書はどうなった, という問い合わせ. 以下は Alessandro の返事:
Yes. I've seen it. I even sent some comments to ldp-submit for perusal by the LDP staff. But I didn't see any further action (note that there was actually no need for such further action to reach me).

Since my assertion "I read and commented" may sounld like a quality-control event, let me comment on the quality-control stuff, and why I send comments back to the list.

When I comment on submitted docs I don't usually write directly to the authors, as my comments are just personal opinions that may be wrong, irrelevant or anything. So I just send them back the the ldp-submit people. If my comments are considered useful they get forwarded. I'm re-sending them directly to you since nothing happened. Note that I am not "blessed" or anything: anyone can subscribe to ldp-submit.

Linux System Administrators' Guide 0.6.2: new maintainer:

引っ越しのお知らせ.
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1999年10月19日(火) [n年日記]

#1 [paper] 今日読んだ論文

T. Hioki, et al.; JJAP 38(9B) pp.5375 (1999):

強誘電体特集号. 誘導結合プラズマアシストスパッタリングで Pb(Zr,Ti)O3 膜を作る話.

K. Venkatesh, M. S. Bobji and S. K. Biswas; JMR 14(2) pp.319 (1999):

金属研削面の粗さの fractal 解析. 空間周波数に対する Power Spectrum としてまとめてある. まあ普通。

H. G. Jiang, et al.; JMR 14(2) pp.549 (1999):

Fe, Al powder の grain size を XRD で同定する話. Scherrer の式, Integral breadth analysis, Single-line approximation の三つの方法を比較検討. Reference によさげ.

K. Honda, et al.; JMR 14(3) pp.968 (1999):

I2 雰囲気中で graphite に Au を蒸着し、微粒子を作る実験. ヨウ素は Au 表面に解離吸着して表面状態を変化させるし, graphite にも表面に物理吸着するだけなので都合が良いとか.

Q. H. Fan, et al.; JMR 14(3) pp.1142 (1999):

ダイヤモンド膜の付着力を Indentation により測定. はがれた領域の面積の押し込み強度依存性から付着力を評価している.

#2 学生実験

最小二乗法の説明を 3 回する (^^;

#3 [JF] 今日の commit

NFS-HOWTO の sec. 10
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1999年10月20日(水) [n年日記]

#1 [book] 「知」のソフトウェア 立花隆 講談社現代新書

立花隆が自分の作業メソッドを紹介する本. 第一刷は 1984 年だが、全く古さを感じさせない。 実際 96 年で 30 刷と、この手の本としてはベストセラーと言って 良いのではないだろうか。

もちろん専門分野も職業も違うので、 役に立つ部分ばかりではないが、 理系の人間にも参考になる箇所が多々ある。 いわく「一冊の入門書を三回繰り返して読むより、 三冊の入門書を一回ずつ読んだほうが三倍は役に立つ」、 「いい文章が書けるようになりたければ、できるだけいい文章を、 できるだけたくさん読むことである。それ以外に王道はない」、 無意識下の働きを信じること、情報の真贋を見分けるには、等々。 値段と読む時間の価値は十分にある本だと思う。強く推薦する。 学生にも読ませたいなあ。

(...最近講談社現代新書に個人的ヒットが高いのはなぜなんだろう?)

#2 [labo] 投稿論文

最終稿 done. 明日もう一回見直して提出だな :-)
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以上、10 日分です。
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