#include <stdlib.h> void exit(int status);
atexit(3) や on_exit(3) によって 登録された全ての関数は、それらが登録された順番と逆順にコールされる。 (登録された関数の中で atexit(3) or on_exit(3) を使って exit 処理中に実行される追加の関数を登録することができる; 新規に登録された関数は、この後で実行される関数リストの先頭に 追加される。) これらの関数の一つが返らなかった場合 (例えば、その関数が _exit(2) を呼び出したり、シグナルで自分自身を kill した場合)、 残りの関数はどれも呼び出されず、それ以降の exit 処理 (特に stdio(3) ストリームのフラッシュなど) は中止される。 ある関数が atexit(3) や on_exit(3) を使って複数回登録されていた場合、 その関数は登録されたのと同じ回数だけ呼び出される。
オープン中の stdio(3) ストリームは全てフラッシュされて、クローズされる。 tmpfile(3) によって作成されたファイルは削除される。
C 標準では EXIT_SUCCESS と EXIT_FAILURE という 2つの定数が 定義されている。それぞれ正常終了と異常終了を示すもので、 exit() として渡すことができる。
atexit(3) や on_exit(3) を使って登録された関数の中で exit() か longjmp(3) が呼び出された場合、 何が起こるかは未定義である。
EXIT_SUCCESS と EXIT_FAILURE を使うと、0 や (1 や -1 といった) 0 以外の値を使うのに比べて (Unix 以外の環境に) 移植するのがいくらか簡単になる。 特に VMS は別の方式を用いている。
BSD は終了コードを標準化しようとしている; <sysexits.h> を参照すること。
exit() の後、親プロセスに終了ステータスが渡されなければならない。 終了ステータスの渡し方には 3 つの場合がある。 親プロセスが SA_NOCLDWAIT を設定した場合、 または SIGCHLD ハンドラを SIG_IGN に設定した場合、 ステータスは破棄される。 親プロセスが子プロセスの終了を待っている場合、 親プロセスに終了ステータスが伝えられる。 どちらの場合でも exit のプロセスは直ちに終了する。 「終了ステータスを関知せず終了も待たない」 ということを親プロセスが指示していない場合、 exit プロセスは (終了ステータスを表す 1 バイトのみを保持する) 「ゾンビ」プロセスになる。 これにより、後から wait(2) 関数を呼び出すことで、 親プロセスは終了ステータスを知ることができる。
SIGCHLD シグナルのサポートが実装されている場合、 このシグナルは親プロセスに送られる。 親プロセスが SA_NOCLDWAIT を設定した場合、 SIGCHLD シグナルが送られるかどうかは定義されていない。
そのプロセスがセッションのリーダーで、 そのプロセスの制御端末がそのセッションの制御端末である場合、 この制御端末のフォアグラウンドプロセスグループにある 各プロセスに SIGHUP シグナルが送られ、端末がセッションから切り離される。 これにより新しい制御プロセスを取得することができる。
プロセスが終了することにより、プロセスグループが孤立して、 そのグループのメンバーのうちのどれかが停止した場合、 プロセスグループの各プロセスに対して SIGHUP シグナルが送られ、続いて SIGCONT シグナルが送られる。