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2005年08月06日() [n年日記]

#1 [paper] 今日拾った論文 (PRB 72(1-4))

編集部会の戻り後に 保管 補完 *1 の予定 した。

Quantum Monte Carlo calculations of the structural properties and the B1-B2 phase transition of MgO:

diffusion Monte Carlo という方法らしい。bulk modulus とか rock-salt と CsCl 間の構造転移圧力が 600 GPa だとか。

Maxwell-Garnett mixing rule in the presence of multiple scattering: Derivation and accuracy:

サーメット構造の、多重散乱・分布偏りを考慮した有効誘電率モデル。 実は MG モデルは占有率が上がっても (粒子位置に相関がないなど、特定の分布では) かなり有効なのだ、という主張。

Strain gradients in epitaxial ferroelectrics:

BST/SRO/MgO 構造の膜格子不整合による応力 (というか歪みか) の膜厚依存性 (緩和)を XRD で調べた論文。 膜応力 (というか格子歪みかな) を評価する Williamson-Hall plot というのを色々な膜厚に対してやっている。 これによる応力傾斜の影響は 数 100 nm にも及び、 誘電率に対する影響を計算すると実測を良く説明する、ということらしい。

Nanocrystallization and amorphization induced by reactive nitrogen sputtering in iron and permalloy:

N2 導入下でスパッタすることにより 鉄やパーマロイ (Ni80Fe20) のアモルファスを作ろう、という話。 XRR/XRD、TEM、中性子反射、magnetometer による測定。 窒素分圧によって FeN のナノ結晶〜アモルファスができた、 Fe の場合は軟磁性的性質が良くなった (NiFe は劣化した) などなど。 構造変化は N の incorporation によって説明されている。

Tunable plasma response of a metal/ferromagnetic composite material:

金属中に磁化した強磁性体を埋め込んだ構造を作れれば、 磁場によってプラズマ周波数が制御せきるよ、という話。

n-type doping of CuInSe2 and CuGaSe2:

なぜこの材料への n ドーピングが難しいのかを、 欠陥生成のエネルギー (E_F って書いてるけど) から考察した話。

AFM, SEM and in situ RHEED study of Cu texture evolution on amorphous carbon by oblique angle vapor deposition:

アモルファスカーボン上への Cu の傾斜蒸着。ref5 がいわゆる β=1/2 tanθルール。 柱の成長角と結晶方位の関係を調べましょ、というのが motivation らしい。 しかしこう spotty なパターンになるんだけど、これは必然か?

Reactions and diffusion of atomic and molecular oxygen in the SiO2 network:

SiO2 内での分子/原子状酸素の反応・拡散の実験。 XRD の CTR 散乱 で SiO2 ネットワークの変化を見ている。 ま、原子は入るけど分子は入らんで、という意図通りっぽい結果。

Development of Fowler-Nordheim theory for a spherical field emitter:

先端が半球状な tip からの emission のための F-N 理論の拡張。 有効立体角という量の導入がキモ。

*1: SKK でも間違えるときは間違える…

#2 帰り

原付。ちょっとは涼しい。

#3 編集部会

また小金井工業脇に原付を置いて。 機械振興会館にて 10:00〜12:30。その後電子化について打ち合わせで 13:30 まで。

#4 戻り

渋谷経由で。もうわざわざ書くのも馬鹿々々しいが、暑い。
5 F の廊下と部屋は、ワックスがけが済んでピカピカになっていた。

#5 携帯

どもども。こんど現物見に行ってみます。 今日も吉祥寺でショップに行こうと思ったんだけど、暑くて断念した(笑)

しかし ITmedia のところを見ていたら、 むしろ G'zOne にソソられてしまったり。いや、自分は携帯を持つと、きっと落とすと思うので。

#6 [paper] 続・今日拾った論文 (JAP 98(2), APL 87(6), PRL 95(6), JVSTA 23(4))

後顧の憂いを無くしておこうかと。珍しく今週の APL/PRL は no hit。 今回の JVSTA は AVS の proc だけど、かなり採択率が低いようだ。

Calculation of two-dimensional plasma sheath with application to radial dust oscillations:

Sheridan 先生の。 窪みをつけた平板電極の上にできるシースの電場分布を collisionless の場合について解き、 dust particle の挙動を見た話。

Photoluminescence of highly porous nanostructured Si-based thin films deposited by pulsed laser ablation:

He, He/N2, He/O2 ガス中で laser ablation で作った porus な Si, SiNx, SiOx のフォトルミ、XPS、FTIR。 やっぱり air exposure で変わるというのと、 1.5 eV と 2.3 eV くらいの 2 つのピークからなっているというのと。

Unexpectedly high sputtering yield of carbon at grazing angle of incidence ion bombardment:

amorph C と Ni の多層膜の Auger depth profile から、 スパッタ率比の角度・エネルギー分布を求めたもの。 73 deg で C/Ni〜0.6、86 deg で 1.4 くらいになって saturate。 エネルギーにはあまり寄らない。TRIM も。 C の方が軽いから進入深さが深いので、角度をつけるとスパッタ率が大きくなる〜 という説明。だったら unexpectedly というほどのことかと。

Low target power wafer sputtering regime identified during magnetron tantalum barrier physical vapor deposition:

Ta barrier 層の trench filling のモデリング (と実験)。 Kushner 先生のとこの HPEM と PCMCS を使っている模様。 まあプリンタが使えるようになったら印刷しとくか、というわけで ~ に保存しといた。

Microstructural evolution of AlN coatings synthesized by unbalanced magnetron sputtering:

unbalanced magnetron の pulse-DC。Ar 1.5 sccm N2 4.5 sccm, TP 0.1 Pa。 T-S 10 cm 120 min と 360 min。column size に T-S 距離依存性があるって 書いてあるけど、そういうデータはないような?

Dual radio-frequency discharges: Effective frequency concept and effective frequency transition:

Pohang の Lee (JK) 先生の。IEDF とか。表題の Effective Frequence というのを 導入すると、single frequency の放電のように扱える〜というのがキモ。

High-energy ions and atoms sputtered and reflected from a magnetron source for deposition of magnetic thin films:

豊田先生の例の Ar+ EDF の話。 今回の ISSP でのやつの方が新しいみたいだけど。

Oxygen ion energy distribution: Role of ionization, resonant, and nonresonant charge-exchange collisions:

これも Pohang の Lee 先生。cylindrical な容器での Ar/O2 放電の PIC/MCC。 O2+ の IEDF に共鳴っぽいピークがたくさん出るという結果になっている。

Stress reduction in sputter deposited films using nanostructured compliant layers by high working-gas pressures:

Si 上のタングステン膜。形成初期の圧力を高く (〜15mTorr) にしといて porus な層にして応力を緩和、 その後は低く (〜2mTorr) して dense な膜を、というコンセプトの模様。

Relationship between the microstructure and the discharge characteristics of MgO protecting layer in alternating current plasma display panels:

ソウル大 HJ Kim 先生のグループ、MgO の EB 蒸着。物性評価用には 50nm の SiO2/Si 基板、放電評価用にはガラス。 0.1nm/s で 500nm。ソース依存性を調べているみたいだけど、 うーん、これは同じなんじゃねえか?ちょっと texture が変わってるくらいで。

Effect of stress and density on the electrical and physical properties of MgO protecting layer for alternating current-plasma display panels:

同じグループ。基板温度 RT〜300 ℃で density/stress。 intrinsic な stress が、基板温度を上げると compressive な方に シフトしてるので、その依存性。 しかし放電電圧には、やはりあまり影響はないような…

#7 セミナー

ページができたようだ。って名前が門倉さんのコピペやんけ(笑)

#8 帰り

バス電車原付。暑ひ。
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中野武雄 (NAKANO, Takeo) <nakano@st.seikei.ac.jp> Since 1999-10-07
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